home
  旧千国街道を歩く 
旧千国街道 その

根知-糸魚川
  
旧千国街道を歩く トップページ (目次)
前の宿へ
区間 宿場間
里程換算
GPS測定値 歩数計 備考
根知駅入口-糸魚川 10.64 km 10.74 km 16,444
合計 10.64 km 14.20 km 16,444 宿場間里程は計画ルートの計算値
松本からの累計 129.84 km 126.89 km 215,709 GPS測定値と歩数は、寄り道、道の間違いロス分を含む
    
2017年10月
  
 
 
 
 
 
 
 根知から塩の道終点の糸魚川
   
 
 
千国街道・塩の道を歩き終えて
 実に変化に富んでダイナミックな街道であった。松本をスタートしたのがアルプスの残雪が美しい5月だった。その豪快な北アルプスの景観、安曇野の美しく清らかな川の流れ、双体道祖神をはじめとして山の中にまで次々に登場する石仏たちに圧倒された。一方で、この街道は想像を絶するような大規模地滑りなどの土砂災害が繰り返されてきた地域や大洪水の傷跡を通過した。その上、その自然災害多発地帯から信越国境へ向かう峠道沿いの美しい山村は、過疎に悩む限界集落であることを知って衝撃を受けた。
 
 3年前の白馬村を震源とする長野県神城断層地震で、小谷村などで震度6弱の大きな被害があった。これは糸魚川・静岡構造線に沿う活断層群による地震活動のひとつらしい。小谷村などで大規模な土砂災害を起こす地質も、この糸魚川静岡構造線に関係があるのだろうか。そしてフォッサマグナの西端であることとも関係があるのだろうか。フォッサマグナは、北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界であるとか、東日本側の島と西日本側の島がぶつかったところ、などと聞くもののピンとこない。地球のダイナミズムの不思議だが、門外漢にも理解できる説明がどこかにあるのだろうか。そもそも、各地の旧街道歩きをしてきて、特徴ある地層や変わった岩石と出会うことも多いが、美しいと感じたり不思議に思っても、その素性を知らない。こんないろいろな疑問が重なって、好奇心が刺激されてきた。糸魚川ユネスコジオパークやフォッサマグナミュージアムなど、勉強するには格好の環境にある街道である。もう少々基本から勉強すべきかもしれないが。

 それにしても、約120キロの短い旧街道であったが、まさに美しさも、厳しさも、悩みも、日本の姿が凝縮された街道であるような気がした。五街道のような大名行列が通るわけでもない地味な街道だが、塩や生活必需品を牛の背やボッカによって運んだ、生活に欠かせない道だった。ここだけでなく、日本のどこにでも張り巡らされた生活の道のひとつであった。しかし、この千国街道塩の道は大切な塩や魚介類を、山に閉ざされた信州に運ぶ重要性から松本藩が関わり、また古くからの信玄、謙信の塩にかかわる伝説のおかげもあって、知名度を持った幸せな道かもしれない。
 
 きつい峠のある街道を歩くのはそろそろ終わりにしようか、とも思っていたのであるが、大網峠を越えてその気持ちも変わりそうである。幸せな気分である

    
 
 
 根知駅近くで
 
糸魚川の地酒 根知男山 
    

   
  
牛の蹄や雨で削られて道がU字型になった「ウトウ」
  

    
  
  
  
 
  
 
   
 
 
 
   
      
 
 姫川駅近くの美山公園 ボッカ像もある
 
   
 
糸魚川の地酒 謙信

  
 

  
 
 
 
 
モダンな雁木
   

 
ついに千国街道・塩の道の終点に到着 ここの説明には「起点」とある
 
    
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まだ、大火の跡が癒えていないところが多い 
 
           その中で、糸魚川の地酒 加賀の井の酒蔵棟新築工事が始まったようだ  うれしいことである 
 

前の宿へ
page top に戻る
旧千国街道を歩く トップページ (目次)

home(腹の出た年輪の物語)