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ゆっくり・きょろきょろ東海道を歩く
その15

岡崎宿-池鯉鮒(知立)宿
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区間 五十三次距離表 カシミール 歩数計 備考
岡崎宿-知立宿 14.9 km 14.9 km 17,605 岡崎宿:伝馬4西交叉点 知立:知立本町交叉点
合計 14.9 km 14.9 km 17,605
日本橋からの累計 331.7 km 348.7 km 517,641
2007年1月

      
池鯉鮒(知立)宿へ
  
瓦を載せるために家があるのだ
 屋根瓦が立派である。 「瓦を載せるために家があるのだ」と主張しているように見えるほど堂々としている。 三州瓦の本場である。 このあたりの旧東海道沿いに新建材の屋根は殆んど見当たらない。 たとえ外壁が新建材であっても、幾重にも重なるように見える屋根には、黒瓦を載せている。 黒瓦だけの町並は、見渡すとたいへん迫力がある。 三州瓦は、三河地方の土を使って焼いた、釉薬つきの瓦である。 半ツヤとでもいうのだろうか、釉薬がかかっていてもぎらぎらではない。 今や、東には少なくなった板壁もかなり残っていて、この黒瓦とのコンビが美しい。

 日本橋からここに至るまでに通った旧東海道の沿道の家々は、西に進むにしたがって少しずつ形や色が違ってきた。 軒の低い屋根、今や風格さえ感ずるトタン屋根やトタン壁の見事な色、立派な出桁造りの店構え、大正ロマンあふれる看板建築、屋根下で丸みを持たせた不思議なしっくい壁、そして西に向かうごとにどんどん増える格子窓、立派な板壁と黒瓦、など味のある家々が続々と登場する。 東海道沿いには、建築史的に、あるいは伝統的街並みとして注目されているところももちろんあるが、そうではなくても、その土地の自然や暮らしぶりを反映した、いわば生活の知恵を結集した個性となって残されている。 今も使われているそれらの建物はどれも美しい。 いずれ、今回収集した家々の写真を整理して眺めなおしてみたいと思う。

 岡崎の27曲がりを丹念にたどるのは簡単ではないらしい。 京都の女性もいくつかパスしてしまった、と残念がっていた。 岡崎のお酒を楽しんだ翌朝、昨日の続きを再スタートした。 朝日を反射して矢作川の川面がまぶしいほど光っている。 岡崎を出た後は、今回の最終目的地である知立をめざす。 街道の美しい松並木もまだまだあるらしい。 とりあえず宮宿までのルートを下調べして書き込んだ地図も、残りが少なくなった。

  
  

  
                                                        矢作川
  
 
      
       
       
       
岡崎27曲がりの曲がり角に立つ標石               
         
     
     
     
八丁味噌の蔵が並ぶ八帖町
テレビドラマの舞台となった

前日の昼食は八丁味噌の煮込みうどんだった
      
     
         
         
 三州瓦が美しい町並み
       
       
     
     
   知立の松並木は市街が近づいてから姿を現す  
     
 今回の旅はここで終了である。 舞阪から2日半で正式な距離表によれば約67kmだが、脱線部分を入れると11万歩、約80kmを歩いたようである。 通算330kmを歩いて、日本橋から京都までの三分のニを終えたことになる。 

 次回は、楽しみにしている伝統的町並の有松、そして鳴海宿を経て、大きな区切りとなる名古屋の宮宿(熱田神宮)に到着する。 さらに、鈴鹿峠をめざして、桑名からいよいよ三重県の旧東海道を歩き始めることになる。 
  
  

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