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タイ旅行 第2日 ナカギリリゾート--スリーパゴダ峠--サームプラソブ--リトルビルマ
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 タイのお坊さん 日本人のお坊さん
 今回の、タイの田舎へのツアーに、同行者がいた。日本人の若いお坊さんである。彼は、タイのお坊さんと同じ、黄色い僧衣を着ている。バスの席が隣り合って、話が弾んだ。彼は、高野山のお坊さん(以下、Kさん)で、3年間バンコクの寺に派遣されていて、今、2年半だという。バンコクに何万人かいる日本人のお世話をするための滞在という。

 タイの仏教は、南伝仏教で、上座部仏教と分類され、日本の仏教に比べて戒律が厳しい、というところまでは知っていたが、Kさんによると、その通りであるという。上座部仏教は修行者個人の解脱を目的としているのに対し、日本に、中国、朝鮮半島経由で伝わった大乗仏教は、誰でも成仏できる、誰でも悟りを開くことができると教えられ、つまり、出家僧だけでなく在家信者も救われるというわけだ。もともとの釈迦の教えにない教典も多く作られ、戒律も緩い。こうした「堕落」に上座部仏教側からは批判されている。また、かつて鈴木大拙さんの著書などの貢献もあって、大きく注目を集めて大勢の欧米人が日本の寺に入ったものの、今はその「堕落」に失望して日本には来なくなり、今はタイ仏教に注目が集まっているという。

 タイのお坊さんは、食事は午前中だけであり、今回の旅でも、Kさんはその生活スタイルを守っていた。泰緬鉄道には、最後部車両がお坊さん専用に当てられており、そこで、早めの昼食をすませたようだ。お坊さんが大切にされている様子を随所に見ることができる。インドシナ半島では、お坊さん専用のパスポートがあり、お坊さん割引もあるそうだ。そういえば、河原に野天風呂があるヒンダートの温泉には、お坊さん専用の風呂が設けられていて、Kさんもそこで入浴を楽しんだそうだ。


 Kさんは、今、バンコクの王宮近くの寺院で生活しながら仕事をしているが、こうしたタイ仏教に感銘を受けているようである。日本の仏教で、こうした上座部に、ある程度近い戒律を守っているのは禅宗だけである、という。

 そのKさんは、高野山大学大学院でドクターを取ったのだが、面白いことに、その専門は宗教や仏教ではなく、民俗学であるという。小生も興味を持っている分野だし、小生の知人で、柳田国男氏の直系の大学のひとつで民俗学を学んだ若い学者がいて、テーマとして、山を切り開いてできた新しい住宅街に、コミュニティが生まれ、育ってゆく様子を観察している、と話したところ、面白いテーマだ、と話がはずんだ。柳田国男氏の論文に、お経を読んだ、と書かれている部分があるが、どんなお経を読んだかに触れられていない、実は それが重要なので、今の立場を活かして、そのあたりを研究してみたい、とも。

 もっと、じっくり話をしたい好青年であった。いや、そんな言い方は失礼にあたる。タイでは、お坊さんはたいへん尊敬されている。日本のように葬祭のときだけのお坊さんではない。


 
   
   
 
 
トンパーブームのダム湖 -- ロックフィルダム堰堤から湖面を見る 
  
  
 
   
  
 
パンヤの木 -- 3月、4月には白い綿が見えるという 枕に入れるパンヤである
  
  
 
  
  
 
  
  
 
ビルマ巡礼に向かう僧 -- この先に国境がある
  
  
 
ビルマ側の泰緬鉄道跡 
  
  
 子供の立つ道は、ビルマである
  
  
 
  
  
 
サームプラソブのダム湖 -- モン・ブリッジを渡ると モン族の住むリトルビルマ
  
  
 
  
  
 
  
  
 
  
  
 
  
  
  
 
リトルビルマ側から見た仮橋 -- 正面の丘の上が宿舎のホテル
  
  
 
リトルビルマ
  
  
 
   
  
 
ヴィヴェカラーム寺 
  
  
 
キャノンボールの木(ランカサラノキ -- スリランカにないため、沙羅の木の代用) 
  
  
 
 ヴィヴェカラーム寺 仏塔
  
  
 
 
  
  
 
湖底に沈んだ、旧ヴィヴェカラーム寺 鐘楼(左)と本堂(右 
  
  
 
湖面に上部が出ている、旧ヴィヴェカラーム寺 本堂 
  
  
 
旧鐘楼と新仏塔 
  
  
 
   
  
  
 
   
  
 
サームプラソブに宿泊 
  
  
 
ジャックフルーツ 
  
  
 
   
 
 
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