旅日記-わが青春の1ページその2  北海道一周 第18日   長野・東京  


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    1960年(昭和35年)8月11日(木)     雨のちくもり         hat
                                   今日の地図

起きたら猛烈な雨・・・・。 市内見物をやめて善光寺参り(牛-牛のような水島にひかれて)。 本堂で団体客が雨をやどっている。 薄暗いところにうごめくだらしのない人々--悲しい喜劇。 四人で戒壇めぐり。 それこそウィンクしてもわからない、真っ暗闇。 そろり、そろり進むスタイルは想像を絶するほどコッケイなもの。 ところが後から来た御婦人は念仏をとなえながらスタコラ我々に追いついてしまう。 とたんに四人とも各々知っているお経をとなえ始める。 ありがたき「お錠」にふれる。 罪深き者は二回まわる。 そしてもっとも極悪非道なヤツは 何とか錠をあけようと押したり引いたり。 救われないネ。 
(順不同)
 長野慣行会館の屋根の上から市内展望。 雨に煙る長野の町、シットリと落ちついた町だ。 こういうところで育つと水島のような人間が出来上がる。 高村光雲の仁王像の前でハトと戯れる。 おみやげの買出し。 朝の赤飯を食べ過ぎたので、お昼のご馳走は残念ながら半分でダウン。 特に水島は自分の家でひどく遠慮している。 
 とにかく、ここでみんなすっかり疲れがとれてしまったようだ。 長野駅で水島の見送りを受ける。 今まで経験したいちばん味気ない見送り。
一つあいたシートが意味もなく樺さんのことを考えさせる。 一人ずつみるといてもいなくてもいいようなヤツばかりだが、やっぱり僕らは四人の仲間だ。
 信越線の豊かな景色の中を列車は走る。 高崎ではMさんが迎えてくれるとか。 現在の時間 3時12分。

 派手に始まった今度の旅行も、今、静かに終わろうとしている。

                  <--続きは大阪・京都-- ><主演--水島、大原  監督--なし  助演--。。、。。、。。、。。、。。、。。(以上大阪から出演) 三枚目--升谷、服部>


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